ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2017.11.11 10:38

パン屋を破壊する愚かさに気づけ

今週、ワイドショーを全然見ていませんでしたが、

ネットのニュースをチェックすると

まーーー山尾議員について皆好き勝手なこと

コメントしている。

山尾議員と倉持氏に対する「FLASH」の取材攻勢には

ものすごい嫌悪感と怒りを覚えましたが、

記事が取り下げになったのでしたら

一片の良心があったのだと思いたい。

もくれんさんの言う通り、そのパワーを違うところに

使ってほしいよ。巨大な権力に立ち向かってナンボだろう。

 

山尾議員が倉持氏を政策顧問にした。

マスコミに騒がれるのを承知の上で、だ。

ならば、彼女がどんな政策を打ち出してくるか、

そっちに興味がわくという人は

コメンテーターの中に一人もいないのだろうか。

私ならそう思うけどな(ゴー宣道場に関わっていなかったとしても)。

しかも、どこをどう見ても安直な安倍改憲案が、

このままなら民意を正確に反映していない選挙制度のもとで

成立した「数の力」で押し切られてしまうのだ。

そこに、「立ち向かう。」というスローガンを掲げて

選挙を勝ち抜いた山尾議員が、どう立ち向かっていくのか。

これだけマスコミは騒いでいるくせに、

そこに注目する人は一人もいないのか。

 

彼女の政策になんて興味ねーよ、という人は、

そもそも彼女を批判する資格さえない。

単なる無責任なつぶやきで攻撃してどうする。

気づいてないかもしれないけど、それ自体が

安倍政権の思うツボ。国民がその程度だから、

「9条1項2項をいじらなければ反対されないでしょ」

「とにかく自衛隊って文字入れればいいんでしょ」

「それでもゴチャゴチャいうなら、“国際平和に貢献”って

入れてみたらいいんじゃない」

という低レベルの、国民愚弄改憲案がのさばってしまうのだ。

 

オルテガ『大衆の反逆』の一文を紹介。

「(大衆は、)自分の役割は、その恩恵を、あたかも自然の権利のように

しつこく、また有無をいわせず、要求することであると信じている。

食料が不足して起こる暴動のさいに、一般大衆はパンを求めるのだが、

なんと、そのやり方はパン屋を破壊するのがつねである」

 

パン屋を破壊する愚かさに気づけ。

安倍首相の国語力の無さや、答弁のいい加減さや、

「しっかり、丁寧に、謙虚に」という言葉にうさん臭さを

一度でも感じたことのある人は、

山尾議員を全力で応援しなければなりません。

彼女はタレントでもアイドルでもなく

「代議士」なのですから。

 

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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